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創業52年!4世代が通う山形の老舗美容室を訪ねて

地元で愛される心地よい美容室

今回お邪魔したのは、山形県山形市にある美容室「Hair with Water ヘアウィズウォーター」さん。
お店に入ると、そこは吹き抜けの2フロア。光が降り注ぐ、とても明るく開放感のある空間が広がっています。また、木材をふんだんに使ったアンティーク調の店内は温もりのある雰囲気で、波動スピーカーから流れるクラッシックを聴いていると、ここで髪を切ってもらったら気分がよくなるだろうなあと感じられます。
ヘアウィズウォーターの店内の様子
創業は1965年といいますから、先代のオーナーが立ち上げてからなんと50年以上の長きにわたり地元で愛されていることになります。今回は、オーナーの赤塚治美さんと、店長の高橋哲郎さんのおふたりにインタビューさせていただきました。

老若男女問わず、身近で頼りになる存在に

これまで何度かお店にお邪魔したことがありますが、そのほとんどの時間お客様のカットをされていた高橋店長。山形県河北町のご出身で、幅広い層のお客様をご担当されています。店内にいると高橋店長とお客様の楽しそうな話し声がよく聞こえてきます。

お客様の中には、家族ぐるみ4世代にわたって高橋さんがカットを担当されているご家族もいらっしゃるそう。「お客様が一番身近な家族を紹介してくださったことがすごく嬉しいんです」と高橋店長はおっしゃいます。
お子様連れでの来客

ヘアウィズウォーターには、新卒で入社して今年で15年目になります。
実は学生の頃の通いつけの美容室がここでした。施術してもらいながら作業風景や接客の仕方などをよく観察していたことを覚えています。

美容師学校に通い、さあ働くお店を探そう!となった時に「自分が『客』の立場で居心地がいいお店」を条件にお店探しをすることにしました。色々なお店に足を運び、見学させてもらったり美容師さんに質問させてもらったりしたのですが、最終的に自分のなりたい美容師像を思い描くことができたサロンがここでした。

一人ひとりの「悩み」に寄り添う美容室を目指して

突然ですが、みなさんは「薬剤性脱毛」という言葉を聞いたことがありますか?
抗がん剤の服用に伴う脱毛や肌荒れなどに悩むがん患者の方は少なくありません。平成25年、そのような患者さんを支援するために生まれたのが「薬剤性脱毛ヘアサポート美容師」の認定制度です。


加盟している山形美容組合からお話をいただき、すぐに始めることにしました。経営理念である『愛するやまがたに貢献する』に見合っていたからです。現在、私(高橋)と赤塚の2名が「薬剤性脱毛ヘアサポート美容師」に認定されています。

薬剤性脱毛と一口に言っても、例えば、髪の毛が一気に抜けてしまう、肌質が変わり普段使っている化粧水が肌に合わなくなる、抗がん剤による副作用によって髪が生えにくくなったなど、様々な症状があります。10人いれば10人が違う悩みを抱えていらっしゃいます。

お客様の中には人目を気にされる方もいらっしゃいます。そういった場合は、個室を利用したり、他のお客様と顔を合わせない配慮をさせて頂くことで、そういったお客様でも安心して施術を受けていただけるようにしています。

認定美容師になるには、抗がん剤の副作用の症状やメカニズム等の医学知識や頭皮の衛生管理法の研修を受けなくてはならないのですが、このように美容に関するお悩みを、病院以外でもサポートすることができることになり、美容師の福祉として、新しい分野、世界が広がったと感じています。

スタッフとのコミュニケーションこそ大切に


お客様とのコミュニケーションはもちろん大事ですが、普段からスタッフに気を配っています。まずはスタッフとのコミュニケーションをうまくとること。これができなければ、お客様とのコミュニケーションもうまくとることはできないと思っています。普段の生活が仕事にも影響すると私は思っているからです。

私もいつの間にか、教わる立場から指導する立場になりましたが、後輩には長所を伸ばす指導を心がけています。苦手なところは少しずつ、自分のペースで覚えていってもらいたい。私が新人のときに教えていただいたことを恩返しのつもりで後輩に伝えることで、ヘアウィズウォーターの理想の美容師像になってもらいたいと思っています。

美容師はもちろん、セラピストや心理カウンセラーでもありたい

ここで、オーナーの赤塚さんも話に加わっていただきました。


ヘアウィズウォーターは、お客様の”美しさ”について真剣に考えている美容室です。
例えば、お客様が家に帰っても再現しやすいセット。パートナーやご友人から「キレイになったね」「似合ってるね」と褒めてもらえるようなセットをご自身でも仕上げられるように、ヒアリングやスタイル作りで工夫しています。

そして当サロンのスタッフは、お客様はどんな気持ちで来店したのかな?と考え接するように指導しています。美容師であるのはもちろん、セラピストであり、心理カウンセラーでもありたい、そう思っています。
お客様のために日々一生懸命取り組んでいるスタッフが集まっている美容室です。

時代は変わっても、「ヘアウィズウォーター」らしさはいつまでも忘れてはいけないと考えています。当社が望んでいる美容師像をみんなで作り上げていきたいですし。私もスタッフと一緒にまだまだ成長していきたいと思っています。

取材担当者より

取材前に美容室のHPを拝見していたのですが、取材時におふたりからお伺いしたお話や、いらっしゃっていたお客様の笑顔から、経営理念とされている「出会いの縁を大切にともにあゆみ成長」することがさりげなく実践されていて改めて感銘を受けました。何よりこの雰囲気のよいお店に、今度は客として自分自身が訪れてみたい、友達にも紹介したいと思えた素敵な一日でした。

ご協力、ありがとうございました!
ヘアウィズウォーター(from 山形県山形市) オーナー/店長 赤塚治美さん・高橋哲郎さん http://www.hairwith.com/
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