ホテルのスタッフが身に付けたい一流のマナーとは?
ホテルのスタッフは、そのホテルの代表としてお客様に接します。そのため身だしなみが整っていることはもちろん、言葉遣いや声のトーンまでホテルマンとしてふさわしい振る舞いが求められます。
ホテルはアルバイトでもマナーに厳しいので、いい加減な気持ちでは仕事ができません。一流の接客を学びたい方のために、ホテルのスタッフが身につけておくべき一流マナーをご紹介しましょう。
【目次】
ホテルスタッフの身だしなみ
髪形や髪の色に要注意!
ホテルのスタッフは男性・女性共に「清潔感のある髪形・髪の色」を求められます。茶髪禁止のところもあり、自由な色には染められません。「濃いブラウンOK」であれば、入社後に濃い目の茶色に染めることは可能ですが、面接時はできるだけ茶髪を避けてください。
男性は短髪で耳にかからない髪形、女性は長い髪は必ず一つにまとめ、短い髪は崩れないよう整えておかなければなりません。できるだけ匂いが少ない整髪剤をつけ、崩れないよう整えておきましょう。
女性の長髪はお団子にするのがおすすめです。ホテルの仕事は意外と動き回ることが多くなるので、結んだだけの髪形では崩れてしまいます。面接の時も崩れないお団子にしておくと清潔感が出て好印象です。
制服以外の私服も見られている!
ホテルでは制服を着て働くことも多く、仕事以外で着用するものには無頓着になりがちかもしれません。しかし、アルバイトでホテルに出勤する際には私服で出入りするため、出勤時の服装に注意が必要です。
出勤時にはジーパン以外の落ち着いた色合いのパンツとシャツ、女性ならスカートとシャツなどを着用し、着崩れた感じにならない服装で出勤してください。
もちろんこれは面接の時にも当てはまります。女性もジーパンや短いスカートなど、ホテルに適さない服装で行くのは避けましょう。
心地よい接客の基本
声のトーンや大きさに注意!
ホテルの接客は明るく笑顔で対応すればよいものではありません。大きすぎる声や高すぎるトーンの話し方は敬遠されますので、話し方にも注意が必要です。
話し方が敬語であることはもちろん、誰にでも聞きとれる速さでしゃべることが大切です。早口で話が聞き取れないとお客様は混乱します。普段から早口と言われる人は特に気を付けて、ゆっくりと話すことを心掛けてください。
お客様からの問いかけには落ち着いて対応
お客様からの要望の中には自分が知らないサービスやシステムが含まれているかもしれません。そんな時には
「かしこまりました。少々お待ちください」
「詳しいものをお呼び出しいたします」
など、分からないことにも落ち着いて対応できるゆとりを持っておきましょう。ホテルマンに余裕がないとお客様は不安を感じてしまうものです。
お客様はホテルマンの一挙手一投足を見て、「このホテルは良いホテルだ」「このホテルは接客が悪い」と即座に判断しますし、余裕のない接客は「このホテルは落ち着かない」という印象を与えかねません。
分からないことは誰かにたずねれば乗り切れます。お客様の前では常に落ち着いた態度で接客してください。
ホテルスタッフの立ち振る舞いのポイント
下を向いて歩かない!猫背にならないように注意
ホテルでスタッフが下を向いて歩いていたり姿勢が悪かったりすると、お客様は「このホテルは暗い」「スタッフが目をそらしている」と感じるかもしれません。それぐらい、スタッフの姿勢や目線をよく見ているのです。
例えば、フロントで何かを訪ねたい時に歩いているスタッフが下を向いて顔を見ない風にしていると「話しかけられないように避けている」と感じてしまうかもしれません。
スタッフはそんなつもりはなくても、お客様は瞬時にそう感じる可能性があるのです。お客様を避けた感じにならないように気をつけましょう。
お客様のものは丁寧すぎるほど丁寧に!
お客様の荷物を運ぶとき、自分では普通に運んで普通に置いたつもりでも、お客様から見るとそれは雑に扱われたように感じられることがあります。
接客では通常の動作は雑な動作として目に映るものです。そのため接客する側は「おもてなししていることが分かる立ち居振る舞い」を求められるものなのです。
特にお客様所有のものに手を触れる時はいつも以上に気をつけておかなければいけません。荷物を扱う場合は両手で持ち、置くときは丁寧にその荷物に目をやりながら置く。そうした丁寧で心のこもった動作こそ、おもてなしと感じてもらえます。
意識したい顧客対応力
困っている人を見逃さない
ホテルではいろいろなことに困っているお客様がいます。チェックインの仕方が分からない、売店の場所を知りたいなど、ホテルマンに話しかけたい人がたくさんいるのです。
そういった「困った人」には自分から働きかけて、お客様の課題を解決していきましょう。ホテルで働く人は、お客様からの問いかけを待っているだけでは一流の接客とは言えません。
「なにかお困りですか?」と話しかけられるよう、あらゆるサービスに精通しておくことも大切なマナーの一つです。
まとめ
・髪は黒が基本、女性の長い髪はまとめておく
・私服にも気を使って、オフィスカジュアル程度に
・姿勢や声のトーンも大切。落ち着いた振る舞いを
・自らおもてなしする心を持っておこう
一流のマナーを身につけるためには、経験も大切です。少しずつ経験を積んで一流のホテルマンを目指しましょう。アルバイトでもホテルの一員であることは変わりありません。自覚をもって働くことが大切になるでしょう。