製造業で働くための志望動機:履歴書や面接で伝えるべき内容
企業の採用担当者は、応募する人が思っている以上に志望動機を重視しています。なぜうちの会社に入りたいのか?合理的な理由はあるのか?そんな視点で志望動機をチェックしているのです。
採用する側としては、入社を望んでいる人や、入社後に貢献してくれる人こそ採用したいもの。仕事内容が誰でもできそうなものであっても、「御社だからこそできる〇〇を経験したい」という明確な志望動機は必須です。
ここでは製造業特有の事情をくみ取った、理想的な望動機の書き方をご紹介しましょう。
【目次】
1. 未経験で製造業(工場スタッフ)に応募する場合の志望動機の書き方
未経験の場合におさえるポイントは「未経験でも活かせるアピールポイント」を明確にしておくことです。
以下のような志望動機を参考にしてみましょう。
『手先が器用で昔からものづくりに携わることを希望していたところ、全国展開し技術取得のための機会を提供している御社の求人にたどり着きました。』
『集中力を活かして細かい作業を継続するのが得意ですので、ものづくりができて継続してスキルアップできる地元企業を希望したところ、御社の求人に出会いました。』
どちらも未経験でも活かせる「手先が器用」「集中力」というアピールポイントを入れています。業務経験がない場合は、製造業だからこそ活かせる自分のスキル、得意なことを入れておきましょう。
2. 経験ありで応募する場合の志望動機の書き方
経験者の場合は「以前の経験をどう活かすのか」「新たに携わりたいこと・スキルアップしたい部分」を明確にしておくことです。
経験者の志望動機は以下のような書き方がおすすめです。
『業界屈指の規模を誇る御社だからこそ経験できる、大規模なコスト管理・生産工程管理に携わりたく応募いたしました。以前の職場では数年にわたり、予算管理・生産工程管理に携わってきましたので、それらに加え、労務管理や人員教育などの業務にも携わりたいと考えています。』
以前の経験を活かして働きたいことと、その会社で携わっていきたいこと、スキルアップしたい点が盛り込まれています。業務経験があるだけでは志望動機として成り立ちませんので、必ずどの分野で役に立てるのか、自分のスキルを元に盛り込んでおきましょう。
即戦力だからすぐに採用されるだろう、というのは甘い考えですので要注意です。「御社でこんなことをやりたい」「こんなスキルを磨きたい」という明確な目標を伝えることと、その目標が会社内で達成できる具体的な目標であることが大切です。
3. 志望動機の例文、OKパターンとNGパターン
ここでは、志望動機の例文をさらに詳しく見ていきます。OKパターンとNGパターンそれぞれの特徴と理由をご紹介しましょう。
OKパターン
『御社の商品を実際に手に取ってみたところ、その品質の高さに感動し、製造工程についても研究させていただきました。海外に拠点を持つ御社だからこそできる、大規模なコスト管理や工程管理に携わりたいと思い、応募させていただきました。前職で培った△△としての業務経験の知識を活かし、御社の○○業務に貢献したいと考えております。』
OKパターンのポイントは、その企業に関して興味があることと、選んだ理由がはっきりと分かることです。どんな業務があるのかをしっかり研究している姿勢を見せれば、入社したいという気持ちがより具体的になります。そのうえで前職のスキルをアピールし、入社後も役に立てることを示しています。
選んだ理由がはっきりしていること、貢献できるスキルがあること、そしてどの分野で活躍し、貢献したいかが明確であること。この3つを明確に盛り込むことは未経験・経験者ともに大切なポイントです。
NGパターン
『常に人の役に立つ仕事がしたい、成功したいと考えていたところ、御社の求人にたどり着きました。スキルはないですが学びたいという姿勢はあります。御社に入社した後は、○○の業務を通じてスキルを高めたいと思っています。家から近いので残業にも対応できます。』
その会社に入りたい理由が不明確で漠然としています。スキルがないから学びたいというのは正直な気持ちですが、職場は学校ではありませんから、「学びたいです」という姿勢はNGです。また、給料や家から近いから、といった条件・待遇面を志望理由に入れるのも避けましょう。
4. 伝えるべき強み
製造業を志望する時は、歓迎されるスキルをアピールしましょう。未経験でも業務に必要な基本的なスキルがあれば、入社後に役に立てることをアピールできます。
歓迎されるスキルは以下のようなものです。
- コツコツ作業するのが好き、得意
- 集中力があるので継続して作業ができる
- 手先が器用でいろいろなものを組み立てられる
- 学生時代は理系で計算好きだったので数字に強い、計算が速い
- 文系で読解力に自信があるので、指示書の読み込みが速い
必ずしもすべての製造業に当てはまるわけではありませんが、こういった得意なことは十分アピールポイントになります。企業の特性や業務に合わせて志望動機に盛り込み、面接の時に面接官に言葉にして伝えてください。
まとめ
製造業での志望動機のポイントは、製造業界とその企業に合わせて組み立てることです。すべての企業に共通した志望動機を考えようとすると上手くいきません。必ず企業ごとに特性をつかみ、その企業だけに通じるような志望動機を組み立てていきましょう。