職務経歴書と履歴書の違いを解説します!
就職や転職活動で求人に応募をする際、職務経歴書と履歴書の提出が求められます。似ているようで、記入をする内容は違いがある職務経歴書と履歴書。
書類選考や面接において役立てるためには、それぞれの特徴や役割について理解しておかなければなりません。ただ内容を記入するだけでは意味がありませんし、提出する際にも注意すべきことがあります。
そこで職務経歴書と履歴書の違いについて解説します。
【目次】
職務経歴書と履歴書が持つ役割の違いとは
職務経歴書と履歴書では、記入する項目事項が異なります。各書類の持っている役割が違うためです。
就職活動・転職活動で職務経歴書と履歴書を活かすためにも、それぞれの役割について理解しておきましょう。
職務経歴書が持つ役割
職務経歴書とは、実務能力を示すものです。どのような技能やスキルがあるのか、今までの経歴をどうやって活かすのかを、採用担当者に伝えます。
手がけたプロジェクトや、培ってきた技術について詳しく記入することで、選考の合否を決める判断材料となります。
また組織をマネジメントする管理職の経験や、新入社員や部下の指導・育成に携わった経験も記載可能です。
書き方や書式は自由で、規格はありません。企業が特定のフォーマットを指定する場合もあります。実務能力については、証明することが困難です。記入内容については信憑性を問われるので、虚偽がないように細心の注意を払わなければなりません。
履歴書が持つ役割
履歴書は、個人の生い立ちや経歴を示すものです。学歴や保有資格、特技や趣味、自己PRが記載できるようになっています。
顔写真や住所、最寄り駅など本人確認をする意味合いもあります。証明写真のサイズは、縦36~40mm、横24~30mmが一般的です。
履歴書には、規格があります。日本の企業がもっとも採用しているのは、JIS規格です。JIS規格とは、日本において定められた工業規格であり、自己PR欄が少なめになっているのが特徴です。
転職者向けに作成された規格もあり、退職理由欄が書きやすいようになっています。
職務経歴書と履歴書の違いについて
職務経歴書と履歴書が持つ役割を説明しましたが、実際にどのように就職活動や転職活動で活かせば良いのでしょうか。
書類としての使い方、希望する雇用形態による違いを解説します。
職務経歴書と履歴書はここが違う
履歴書は入社まで、職務経歴書は入社後をアピールするものとなります。
履歴書は、過去のプロフィールをまとめたものです。職歴や学歴、保有資格などを通して、人となりや個性、興味分野を知ることができます。一つひとつの項目については簡易的に書かれているので、面接や選考過程で詳しく尋ねられます。
一方で職務経歴書の記入事項は、詳細まで記入できるようになっています。入社後、どの事業分野で、どんな職務に携わりたいのか、その根拠を説明しなければなりません。
信憑性を確保するためにも、深く質問を受けることになります。事実確認をされた際に、回答できるように準備しておかなければなりません。
履歴書の職歴欄は、記入するスペースが狭いため、十分な説明ができません。職務経歴書で補うと良いでしょう。
正規雇用と非正規雇用でも違う
正規雇用の場合、重要なことは趣味や性格よりも、職歴・資格をアピールすることです。職務経歴書・履歴書の企画・フォーマットも、職能について主張できるものを選びましょう。
とくにJIS規格の履歴書は、経歴豊富な場合に適しています。
一方で非正規雇用の場合は、職務経歴書が不要とされる場合もあります。履歴書のみを提出することになりますが、ブランク(無職)期間や正規雇用、派遣社員、契約社員での経験も漏れなく記載しなければなりません。
記入・提出する際に抑えておきたい点
職務経歴書と履歴書の違いを理解したうえで、実際に記入・提出をしていく際、抑えておきたい点があります。
ミスをして書類選考で落とされてしまわないように、ポイントをお伝えします。
記入の際に抑えておきたい点
もっとも気をつけたいのは曖昧な表現は避けて、具体的な内容を記載することです。自己PRでは、どんな経歴や実勢があるのか、志望動機では「なぜ他社ではなく、貴社なのか」をわかりやすく記述しましょう。
ただ具体的な内容にするだけではなく、根拠を持って説明しなければなりません。「これまでのキャリアが、どのように活かせるか」など、考えていることを伝えることです。
また、趣味や特技を記入する欄があります。趣味や特技がない場合でも、興味のあることや、これから取り組みたいことを書いておきましょう。一方で多趣味の人は、すべての記載するのではなく、中から2~3つに絞って記載します。面接で話題にできるだけでなく、人柄もわかりやすくなります。
さいごに履歴書の「職歴」欄と、職務経歴書を使い分けて記入しましょう。履歴書の「職歴」欄には、勤務先の会社名・部署名・役職・入退社日を記載。今までの履歴が簡潔にわかるようにします。職務経歴書には、仕事の実績を詳しく書きます。
提出の際に抑えておきたい点
提出をする際には、職務経歴書と履歴書を必ずセットにしましょう。郵送で送る場合は、封筒の上下・裏表に注意を払います。締切日が近くて、急ぎたいのであれば速達で送ることが無難です。
近年では、メールで職務経歴書と履歴書を提出できる企業もあります。テンプレートは、ダウンロードできるサイトがあります。また企業がフォーマットを指定するケースもあるでしょう。容量が重くなり過ぎないように、簡潔に内容をまとめます。
メールでの提出の場合、注意しなければならないのはセキュリティです。パスワードを設定して、個人情報が漏洩しないように気をつけましょう。
まとめ
職務経歴書と履歴書の違いについて、解説しました。それぞれの役割を理解したうえで、使い分ける必要があります。
重要なのは、なぜ今回応募したいのか、どんな活躍をしたいのかが、今までの実績と結び付けて主張できることです。
内容を記入しても、採用担当者に伝わらなければ意味がありません。抑えておきたい点に注意しながら、今後のアルバイトの応募や、就職活動、転職活動に役立ててください。