職務経歴書の書き方<基礎編・転職>
職務経歴書は、履歴書よりも更に詳しく、経験・実績・スキルなどを自己PRする書類です。応募要項に書いてなくても用意しておくことが望ましいでしょう。どれだけ自分のキャリアやスキルをアピールできるかが、書類選考突破のポイントになります。書式に明確な決まりがないため、アピール方法の「正攻法」や「正解」が見えにくく、どのように書けばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは、職務経歴書の書き方のポイントをお伝えします。
【目次】
職務経歴書の2大形式ー「キャリア形式」と「編年体形式」
職務経歴書の書き方には「キャリア形式」と「編年体形式」の2種類の代表的なフォーマットがあります。
それぞれ特徴や作成方法を把握して、ご自身のキャリアをよりアピールできるフォーマットで書きましょう。
編年体形式の作成のポイント
編年体形式は、時系列で職務経歴や業務内容を記入していく方式です。
よりポピュラーな形式で、同じ会社で部署異動・昇格した等の場合や、一貫して同じ職種で転職を繰り返した方などに適していると言えます。
転職回数が多い人や、複数職種に携わった方だと、キャリア形式の方がよりアピールしやすいです。
キャリア形式の作成のポイント
キャリア形式は、プロジェクトや職種単位で職務経歴や業務の内容を記載していく方式の職務経歴書です。
転職回数が多い人や、複数職種に携わった方で、とくにアピールしたい経験や、募集職種にあった経歴を強調したい場合に最適なフォーマットです。
職務経歴書サンプル(編年体形式)
ここでは、ポピュラーな形式である経年体形式の職務経歴書を例に、各項目の書き方を説明します。
書き方のポイント
1.表題
一番上にタイトルとして、「職務経歴書」と入れておく。
2.日付
日付は、履歴書と同日にする。郵送する場合はポスト投函日、持参の場合は持参する日を記入する。履歴書の表記を元号にした場合は、元号で統一する。
3.氏名
フルネームで記入する。パソコンで作成した場合は、氏名だけを手書きにしてもよい。年齢を添えてもよい。
4.希望職種
募集職種が複数ある場合は、必ず記入する。
5.職務経歴内容
職歴を“年代順にまとめるタイプ”や“キャリア別にまとめるタイプ”などがある。実績は具体的かつ客観的にまとめるのがコツ。
・企業名(事業内容や規模など会社の概要を盛り込む)
・入社、退社、異動、転勤などの年月
・担当部署名
・職務内容と実績、資格・賞罰など
6.資格・スキル・参考事項
応募の条件に資格が必要な場合はもちろん、パソコンのスキルなどもソフト名ごとに経験年数を添えて記入するとよい。
7.自己PR
職務経歴は簡潔に事実を伝えるものだが、これまでの仕事で何を学び、これからどう活かしたいかなど、今後のやる気を付け加えておきたい。履歴書の志望動機で補えないところをここでアピールしよう。
用紙について
・履歴書片面の大きさに合わせA4判か、B5判で、1~2枚にまとめる。白地のものを使用する。
レイアウトについて
・書式は自由だが、見た目の良さは重要。
・表組や箇条書きなどで簡潔にわかりやすく。
・用紙の余白と文字量のバランスにも気を配りたい。
・パソコンを使用すると書体のアクセントや見出しなどに工夫を凝らせるので効果的。
・手書きの場合も読みやすさを重点に丁寧に仕上げる。
構成
①まずはキャリアの棚卸しをしてみる
年代別に、会社名・入社・退社・異動・転勤の事実を書き出し、どんな仕事をどのくらいの期間やってきたか、どんなことが身についたか、どんな成果、実績、評価が得られたか等を挙げてみる。ここではまず、できるだけ具体的に書き出してみる。
②アピール内容に合わせた紙面構成にする
ただキャリアを並べ立てても、だらだら長くなるだけでまとまりがなくなってしまう。ポイントは担当者の視点に立ち、内容を練ること。挙げた内容から、自分が何をアピールできるか、逆に何が不足かを考え、アピールできることに重点をおき、不足な部分をカバーできるように項目やレイアウトの仕方を考えよう。
職務経歴のアピールポイント・業種&ケース別
次に、営業や事務などの業種別やと、未経験や転職回数が多い場合といったケース別での、職務経歴書記入のポイントをまとめました。
営業系
□ 会社にどれくらい貢献できたか
□ 営業のスタイルや実績などを盛り込みアピール
□ 自分で工夫した点はどのようなものだったか
事務系
□ 事務職といってもその職務内容は様々
細かな業務も「雑務」などの一言でまとめず、具体的に記入しよう
□ どのように効率的な業務の進め方をしたか
専門職系
□ 経験やスキル内容を具体的にまとめる
□ 実務経験を盛り込む
□ マネージメント能力やコミュニケーション能力が活かされる内容など
販売・サービス系
□ 売上UPに繋げたサービスの内容はどのようなことだったか
□ スタッフの管理などをしていた場合は、定着率を上げるためにどのような努力をしたか
技術系
□ 関わったプロジェクトはどのようなものだったかをわかりやすくまとめる
未経験の仕事にチャレンジする場合
□ 業種や職種が違っていても、それまでの実績が活かされる点はどこかをアピール
転職経験が多い・キャリアが短い場合
□ 仕事に共通点を見つけ出し、今までの転職が一貫性のあるものだということをアピール。短期間の仕事でも実績や努力はPRしたい
職務経歴書サンプル(システムエンジニアの場合)
まとめ
記入形式の特徴、各項目での注意点、業種等でのアピールポイントを把握し、ご自身の経歴をうまくアピールできるように書いてみましょう。