年少者に働いてもらう場合の注意点
- カテゴリー: 労務・法律相談
居酒屋を開業したKさん。これまでは大学生を中心にアルバイト募集を行ってきました。ただ、慢性的に人手不足な状況で、せめて一番忙しい時間帯だけでも増員したいようです。アルバイト募集の対象を広げるために高校生の採用を考え始めているとのこと…。
担当者Kさん
高校生のアルバイトの募集を考えているんだけど、注意することある?
Workin担当
高校生ってことは、18歳未満の方も多いですよね? 『年少者』となりますので、ちょっと制限される部分がありますね
担当者Kさん
そうなんだ。具体的にはどんな制限があるのかな?
年少者を働かせることができない業務
Workin担当
まず、就業させることができない業務があります。労働基準法では『坑内労働』や『危険有害業務』への就労が禁止されています
担当者Kさん
『危険有害業務』って?
Workin担当
重量物を取り扱う業務や、高所・高温所・低温所・感電の危険性のある場所などの特殊な環境下での作業、バー・キャバレーなどの特殊な遊興接客業、酒席に侍する業務などがこれにあたります
担当者Kさん
うちは居酒屋だけど、『酒席に侍する業務』にあたるのかな?
Workin担当
『酒席において一般に醸し出される慰安歓楽的雰囲気を維持し盛り上げるため客の傍らまたは近くにいる状態』ということだそうですから、一般の居酒屋は該当しないですね
担当者Kさん
ああ、そうなんだ
Workin担当
労働基準法の他にも、警備員(警備業法)、接待行為(風営法)など個別の法律で18歳未満の就労を禁じられている業務があります
年少者を雇用する場合の注意点
担当者Kさん
こうみると、一応うちでは大丈夫そうだね?
Workin担当
そうですね。ただ、就労に際して注意しなければならない点があります
担当者Kさん
そうなの?
Workin担当
はい、年少者は22時から翌朝5時迄の深夜に働くことは認められていません
担当者Kさん
そっか、そうだったね
Workin担当
あと残業や休日出勤をさせることもできませんし、変形労働時間制で働かせることもできません
担当者Kさん
え!? そうなんだ!
Workin担当
例外はあるんですけどね、基本的には不可となります
担当者Kさん
そうなんだ。これは気をつけないとね
Workin担当
厚生労働省が資料 をリリースしていますから、参考にしてみて下さい
担当者Kさん
そうするよ!
Workin担当
あ、あと高校生の場合は学校の方でアルバイトを禁止している場合がありますから、そちらも気を付けて下さいね
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